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【環境大善ストーリー】地域資源を微生物の力で循環させ、農業と暮らしへ届ける(後編)

SAc賛助会員の環境大善株式会社(北海道北見市)は、酪農家から買い取った牛尿を発酵・培養技術で消臭液や液体たい肥へと転換する、独自の「アップサイクル型循環システム」を確立しました。
前編(前編はこちら)では、環境大善の原点から独自の循環システムと研究開発体制までを紹介しました。
後編では、主力製品である液体たい肥「土いきかえる」と消臭液「きえ~る」の魅力に迫ります。

 

 

 

 

牛尿から生まれた完熟液体たい肥

研究開発体制を背景に、農業分野で活用されてきた主力製品が、液体たい肥「土いきかえる」です。牛尿由来でありながら、製品は嫌な臭いが気にならず、液体のため潅水時にも施用できます。「土いきかえる」には、植物生育促進効果に加え、土壌改良効果も確認されています。その効果は、肥沃度の低下した土壌で特に顕著です。
連作などで地力が落ちた土壌で行った試験では、散布4週間後に、SOFIX農業推進機構が定める指標である窒素循環活性が約2.4倍、リン酸循環活性が約4.7倍に上昇しました。これは、土の中にある窒素やリン酸が、作物に吸収されやすい状態へと変化したことを示しています。
使用方法は作物や生育段階に応じて、50~100倍程度の範囲で希釈倍率を調整します。育苗期から生育中期、生育中期以降、堆肥代替や収穫後の残渣分解など、目的や圃場条件に合わせて使い分けることができます。


● 出典:一般社団法人SOFIX農業推進機構「SOFIXとは」より引用

 


● 出典:一般社団法人SOFIX農業推進機構「SOFIXとは」より引用

 

 

 

 

農業から芝管理まで広がる活用の場

「土いきかえる」は、畑作や稲作などの農業現場に加え、芝管理の分野にも活用が広がっています。農業現場では、連作による地力低下や生育のばらつきが気になる圃場で、土壌環境を整える目的で使用されています。2025年には秋まき小麦「きたほなみ」の圃場で、除草剤散布時に100倍希釈で施用したところ、約2週間後に生育差が目立ちにくくなるなど、多くの生産者から高い評価を得ています。また、JRA東京競馬場の芝コースでは、2022年からの試験評価を経て、2024年10月に一部区画(約3,000㎡)で採用されました。芝のクッション性や緑度などが評価され、2025年10月からは外周・内周あわせて約100,000㎡のコース芝全体へ採用範囲が広がっています。農業から芝管理まで、植物の健全な生育を支える資材として評価されています。


● 2025年5月20日

 


● 2025年6月5日

 

 

 

 

 

 

もうひとつの主力製品  消臭液「きえ~る」

同じ循環システムから生まれたもうひとつの主力製品が、消臭液「きえ~る」です。香りで悪臭を覆い隠すのではなく、嫌な臭いの元へ働きかけるのが特長で、特にアンモニア臭に加え、足の臭いの原因成分の一つであるイソ吉草酸への消臭効果が期待できます。長靴や作業靴、作業後の衣類、車内など、農作業の現場で気になる臭い対策にも活用できます。用途に応じて2タイプをご用意しており、「液色透明タイプ」は衣服・家具・トイレ・介護・ペットまわりなどに、「液色茶色タイプ」は便槽・排水口・畜舎まわり・仮設トイレなど、色付着の影響が少ない場所に適しています。農業では土づくりを支え、暮らしでは臭いの悩みに応える。牛尿という地域資源から生まれた製品が、農業と生活の両面で、土・水・空気を健やかにする循環を広げています。

 

 

 

 

 

文・写真/環境大善株式会社